巨大都市の東京都区部を事例として

EC022_L

住宅の種類による居住者特性の違いがみられるのは戸建て住宅
と集合住宅との間の建物の違いだけではなく,集合住宅内でも居住者特性が異
なっている。本節では,巨大都市の東京都区部を事例として大都市内部におい
ても住宅の種類ごとに居住者の属性に違いが現れるのかどうか,居住分化の有
無を明らかにすることを目的とする。

「北側」と「水回り」は気を付けましょう。←参考にここのサイトからいろいろな間取りを見てみましょう。

2.地域概観
研究対象とした東京都区部における住宅状況は,1990年国勢調査によると
持ち家率が40.9%,公営・公団・公社などの公的借家率8.4%,民営借家率

43.6%であった。この状況を区別にみると,都区部内で持ち家率が高いのは,
都心地域の千代田区・中央区と下町地域の台東区・荒川区・墨田区,山の手地
域の文京区などであり,全体的パターンとしては都心地域と東部・南部で高く
なっており,都区部西部では民営借家率の比率が高くなっている。公的借家率
は下町地域の墨田区・江東区,都区部東部の葛飾区・江戸川区,北部地域の板
橋区・北区・足立区で高い。これは,1975年の国勢調査結果をもとにした
『東京の社会地図』(1986)に示されたパターンと同様であり,それによると,
公営借家率は1960年代後半から開発の進んだ地区で高く,東京湾沿いと都区
部東北部周辺の大規模開発地に分散し,それらの分布と年少人口比率の分布と
の関係が深いとされている。とくに公的借家に関して1970年と1980年の国勢
統計区単位で分布をみると,1970年時点における公的借家の集中地域におい
て1980年にはさらに集中がみられる。とくに,都区部北部(北区・足立区),
東部(葛飾区・江戸川区)および下町地区の江東区に大規模な集積がみられ,
新宿区や世田谷区などにも大規模な公的借家の住宅地が散在している。